一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

第3章 植物油を巡る環境変化 社会的動向関係

植物油原料とバイオマス燃料との関係

植物油は油糧種子(大豆、菜種等)を搾油する(圧力をかけしぼる又は溶剤抽出)ことにより作られますが、同時に油の搾りかす(油糧種子かす)ができます。このとき残った搾りかすは「ミール」と呼び、たんぱく質を多く含んでおり、主に家畜の飼料として利用されます。例えば油糧種子の中で生産量が最も多い大豆では、油よりも搾りかすの方が多いため下表のような重量の用途別では飼料の割合が大きくなります。

バイオディーゼルは、植物油を原料としたバイオマス燃料です。油糧種子の利用用途に占める割合としては5%程度に留まっていますが、食品同様植物油を原料としている為、影響は小さくありません。化石燃料と比べ環境に与える影響が少ない事からバイオ燃料の需要は増加しており、ここ10年で生産量は2倍以上に増加しています。世界の油糧種子の生産量が限られる中、食品と競合してしまう可能性も考えられます。

(出所)世界:UFOP supply report 2020/2021より作成