一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

第2章 植物油を巡る環境変化 原料関係

原料価格の高騰

植物油の原料である油糧種子の価格は、ここ数年高騰しています。

例えば、日本で消費量の多い大豆・菜種では、2020年後半から大幅に値上がりした後、落着きを見せているものの依然として高位にあります。

なぜ、油の原料は値上がりしているのでしょうか。価格の高騰には、気候変動の影響を受けた不作や、新型コロナウイルス蔓延による影響、ウクライナ侵攻などの政治的要因、サステナビリティ対応によるコストアップ、バイオ燃料などの需要の増加、土地や労働力の制限による生産の限界等、様々な要因が複雑に絡み合っています。

油の原料を輸入に頼っている日本は、このような価格高騰の影響を受けやすい状況にあります。油は現代の食事に欠かせない材料であり、油の価格高騰は私たちの食卓に大きな影響を及ぼします。植物油をめぐる世界の情勢を見てみましょう。

(出所)日本植物油協会 植物油の道、Canola Council of Canada ウェブサイトより作成