一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。
日本植物油協会では、平成20年7月30日に臨時総会を開催し、植物油製造業における信頼性向上を一層推進するため、(社)日本植物油協会信頼性向上自主行動指針を次のとおり定めました。
この指針は、植物油製造業の社会的信頼性を一層高めるため、日本植物油協会が推進するべき行動の方向を示すとともに、会員各企業が社内における規範の向上を進めるための指針となるものです。
日本植物油協会と会員企業は、これからも高い社会的責務を自覚し、消費者の皆様に安全で安心してご利用いただける製品をお届けして参ります。
平成20年7月30日(社)日本植物油協会臨時総会決定
食品の不当表示、商品の偽装等食品産業界における不祥事件の継続的な発生は、食品の安全性に対する消費者の不安を募らせる一方、食品産業界に対する信頼性を揺るがせる事態をもたらした。
政府(農林水産省)においてもこの事態を重く受け止め、食品産業界のモラルの向上と信頼性回復のため、平成20年3月に「食品業界の信頼性向上自主行動計画策定の手引き」を策定され、各産業団体及び食品企業において信頼性向上に向けた自主的な取組の促進を要請される状況となった。
当協会会員企業にあっては、これまで関係法令を遵守し、社会規範を重んじ、商品の生産に当たっては適切な衛生管理・品質管理の徹底に努め、消費者・顧客に対して安全で高品質な油脂製品を供給するとともに、積極的な情報の開示に努めてきたところである。
しかし、最近の情勢を踏まえ、当協会並びに会員企業が一層高い理念をもって、法令遵守の徹底、適切な衛生管理・品質管理の推進、情報開示等の促進等を自主的に推進していくことを確認し、この指針を定める。
植物油製造業が健全に発展していくためには、これを業とする各企業が消費者・顧客はじめ社会各階層から高い信頼を得ることが肝要であり、このため、関係法令の遵守と社会規範の尊重を機軸とする企業構造を構築し、消費者の皆様に安心していただける安全で良質な製品の安定供給を継続する努力を重ねていくことが必要である。
また、製品並びに企業に関する適切な情報の発信、消費者・顧客との相互交流を積極的に推進していかなければならない。
このような基本視点に立って、社団法人日本植物油協会は、会員企業が果たすべき基本的原則を次のとおり認識し、その推進のため下記の自主行動指針を定め、実行する。
1 | 法令を遵守し、社会規範を尊重することを明確にし、徹底させること |
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2 | 消費者及び顧客の満足度を高める製品の供給を基本とする姿勢を明確にすること |
3 | 食品安全に関する法令及び社内規範を遵守し、的確な衛生管理及び品質管理に努め、安全で信頼を得る製品の安定供給を行うこと |
4 | 法令を遵守し、安全で優れた品質の製品を製造するため必要な社内体制を整備すること |
5 | 企業及び製品に関する情報の開示を進めるとともに、社内における情報の円滑な交流が行われる基盤を整備すること |
1 | 会員企業のコンプライアンス向上の推進 会員企業の法令遵守、社会規範尊重を推進するため総会・理事会を通じた趣旨の徹底、セミナー等学習機会の設定を行うとともに、コンプライアンス向上のための組織を設置し、会員企業及び業界における問題解決を推進する。 |
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2 | 協会内規範の策定 消費者及び顧客の満足度を高める製品の供給を基本とする姿勢を明確にすること会員企業に共通する諸問題に関し、食品安全に関する法令等の的確な実行、消費者・顧客の利便への寄与、食品の安全性確立等に資する協会内規範を定め、会員の実行を促進する。このため、必要に応じセミナー等の学習機会の設定に努める。 |
3 | 産業に関する情報の開示と相互交流の推進 植物油製造業に関する的確な情報、油脂製品に関する情報、消費者・顧客の求める情報、協会運営に関する情報等の適切な開示、植物油に関する公開セミナーの開催等を通じ消費者・顧客との情報の相互交流を推進し、植物油製造業に関する理解を深める。 |
4 | 行政機関との連携 会員が法令の定めや社会規範を的確に実行できるよう関係行政機関と緊密に連携するとともに、植物油製造業界において生じる問題に関し、必要に応じ関係行政機関と協議し、問題の解決を図る。 |