一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

油にまつわる神仏

私たちの日常生活に欠かせないものとして、昔から油は大切に使われてきました。
そんな油との関係の深さを物語るように、京都には油に関連した神社とお寺があり、今でも人々から親しまれ守られています。
ここでは油にまつわる神様たちをご紹介いたします。

離宮八幡宮

製油の始まりの地

境内には「油祖の像」がありますが、ご神体が油というわけでもないのに「油の神様」として知られているのは何故でしょう?それは、昔「離宮八幡宮」の神主が荏胡麻(えごま)を搾って油をとったのが、わが国での製油の始まりだと言われているからです。後に神社の神人(じにん)たちは油の製造と販売の特権を持ち、油座と呼ばれる組合をつくるほどになりました。当時の油といえば、食用というより“灯り”としての用途が一般的で、大変貴重なものでした。宮廷や神社で使われる油はもとより、ここから日本全国に油を売り歩いたといわれています。

日使頭祭(ひのとさい)

離宮八幡宮より男山への八幡神遷幸の儀式をのっとった祭。油業の中心として栄えたこの地の裕福な油商人たちは毎年持ち廻りで“日の頭(ひのかしら)”を務め、毎年4月3日に祭りを執り行っていました。
 現在、当協会の会員をはじめとする製油業界関係者が一同に会し、参拝しております。

〒618-0071 京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字西谷21-1

商売繁盛

山崎の油商人がこのお地蔵様の前で転んで油桶を落としてしまい、残りの油をお地蔵様にかけたところ、商売繁盛したという。それ以来、油をかけて祈願すれば成就するという大変珍しい信仰につながりました。地名の油掛町もこのお地蔵様にちなんでつけられたといわれています。
お地蔵様は花崗岩で造られており、蓮台を含めた高さは約1.7m。頭から油をかけてお参りをしますから、お地蔵様の前面は2~3mmもの油の層で黒光しています。

〒612-8364 京都府京都市伏見区下油掛町898番地