■「より健康を訴求した油」の使用意向と理由■
主婦たちは「より健康を訴求した油」をクールに品定め。自然な商品への志向強し。
 健康といえば、最近、健康を増進する機能を強調した、いわゆる「より健康を訴求した油」が増えてきました。「脂肪がつきにくい油」「コレステロールの気になる方向けの油」「食べた後エネルギーになりやすい油」など、これらの油の使用経験は、図表7で触れたように2割にとどまり、現在使用している人は多いもので1割に過ぎません。
 では今後はどうか、その使用意向を聞いてみました。これによると、「料理によって」あるいは「食べる人によって」、他の油と使い分けたい人が約6割と多数派で、「すべての料理に使いたい」という人は2割弱、「まったく使いたくない」「あまり使うつもりがない」とする人も2割強います(図表16)
 これを年代別で見ると、60代で「すべてに使いたい」という人が若干高いほかは、年代による傾向の違いは大きくありません。若い層に比べて健康に対する積極度が高く、知識も高かった40代、50代の意向も、むしろ20代より低めです。
 その背景を、「使いたい」とする人と「使いたくない」とする人とに分けて分析してみると、「使いたい」とする人は健康に対する効果を、「使いたくない」とする人は、値段の高さや人工的なものへの懸念をその理由にあげています(図表17)
 健康を訴求するたくさんの商品に囲まれ、また健康に関する知識を深めている最近の主婦たち。それだけに、毎日食べる食品に対しては、ただ「健康に良い」と言われただけでは飛びつくことができず、それが自然ななりたちのもので、安心して口にできるものだと納得してはじめて手を出せる、という人も多いということなのではないでしょうか。
MEMU