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  リノール酸を代表とする脂肪酸で植物油に多く含まれています。目安量(下限値)はg/日で、目標量(上限値)は%エネルギーと異なる単位で表されるため、注意が必要となります。脂肪のアトウォーター係数、9 kcal/gを用いて、脂肪酸の重さとエネルギーの換算は簡単に行えます。


n-6系脂肪酸摂取の下限

 リノール酸を代表とするn-6系脂肪酸は、生体内で合成できないので経口摂取する必要があります。普通の日本人では、n-6系脂肪酸摂取に起因する皮膚炎等の障害は認められていないので、現在の摂取量の中央値を、日本人の大多数で欠乏症状が認められない十分な量と考え、目安量を設定しています。

  一方、疾病を予防するために必要なn-6系脂肪酸の摂取量は、これまでの研究報告では明らかにされていないため、目標量の下限の設定は行われていません。


n-6系脂肪酸摂取の上限

 n-6系脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸より酸化されやすい性質を有していますが、多量に摂取(エネルギー比率10%以上)した場合のリスクは十分解明されていない状況にあります。しかし、リノール酸は炎症を惹起するプロスタグランジンやロイコトリエンを生成するので、多量に摂取する場合の安全性が危惧されるため、エネルギー比率10%を目標量の上限としています。

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