5.家庭で天ぷらをおいしく揚げるコツ(かき揚げ)

 では話の最後に、天ぷらの揚げ方をお教えしたいと思います。皆さん天ぷらを難しいと思われているようですが、衣をつけて油に入れれば終わりです。今日はかき揚げを作りますが、これができればほかは問題ありません。また、家庭向きにフライパンを使い、なるべく少ない油で揚げるやり方をお教えしますので、気軽にどんどん家庭料理に天ぷらを加えてください。

(1)油

 江戸の天ぷらはごま油だけでしたが、ご家庭では綿実油(ない場合はサラダ油でもよい)にごま油を3割ほど足したものでいいと思います。フライパンに2.5〜3センチぐらい油を入れます。フライパンにギリギリまで油を入れますと、吹きこぼれたときに危険です。

(2)衣

 水と卵を合わせて約180ccにします。水は冷たい方が小麦粉のグルテンが出ないのでカリッと揚がります。そこに市販されている天ぷら粉を入れます。天ぷら粉の方が小麦粉よりも間違いなくカリッと揚がります。粉を入れたら、泡立て器を使い、混ぜるのではなく、つっつくようにします。そうすると粘りが出ません。ゆるさは、ぽとぽとぽとと落ちる程度です。

(3)素材

 素材として、今日は刻んださつまいも、三つ葉、桜エビを用意しました。これを衣の中にいれ、醤油を少したらして、全体を混ぜます。思い切り混ぜてかまいません。衣の中に醤油を入れるのは、香りがよくなるからです。

(4)揚げ方

 油に衣を落として底に沈んでさっと上がってきたら、適温の160度です。火加減は中火。具をボールの底からよく混ぜて小さなお玉に取り、フライパンの手前にすべらせるように入れます。散るようなら箸でまとめますが、手をパーのように広げたような薄い状態にするのがかき揚げのコツです。ゲンコツだと中に油が回りにくく、カラッとしません。形ができたらフライパンの向こうに送り、次の具を入れます。あわてて次々に具を入れず、様子を見ながら入れます。油の表面積の6割くらいまで具で埋まったら、新しい具を入れるのをやめます。

 返すのは2回くらい。入れた順番にのんびり、ゆうゆうと揚げてください。いい色になってきたら、入れた順番にバットにとります。油から上げるときに、揚げたものを振る人がいますが、振っても油は切れません。揚げたものの下の先端をちょっと油につけると、毛細管現象ですーっと油が引きます。

(5)付け合わせ

 大根下ろしを添えると油の消化をよくします。天つゆをつけない場合は、大根下ろしに醤油を垂らした「染めおろし」を添えるとよいでしょう。もちろん塩とレモン、若しくはすだちだけでもおいしくいただけます。
■レシピ
さつまいものかき揚げ
●材料(4人分)
・素材(具) さつまいも 200g 4〜5cm長さの千切り、水洗い
  三つ葉 1束 3cmに切る
  桜エビ 40g  
・衣  天ぷら粉 100g  
  薄口醤油 小さじ1  
  冷水   ]水とあわせて180cc
  1個
●作り方
・衣を作り、具を全て混ぜ合わせる。
・160度の油で、種をスプーンですくって平たくなるようにいれる。途中2回返し、じっくり約3分弱揚げる。
・揚がったら立てて並べて油を切り、器に盛りつける。 


■「油の神様」京都 離宮八幡宮

 日使頭祭(ひのとさい)のお知らせ:2003年4月3日(木)

 「油の神様」として知られる京都の離宮八幡宮では、毎年4月3日に祭り【日使頭祭(ひのとさい)】が執り行われています。

 これは、男山への八幡神遷幸の儀式にのっとり、雅楽の演奏のなか、古式ゆかしい“湯立ての神事”などが行われるというもの。植物油協会の会員をはじめとする全国の製造販売等の製油業界関係者が一同に会し、参拝する祭りです。

■「油の神様」 離宮八幡宮とは? 

〜製油の始まりの地〜

 昔「離宮八幡宮」の神主が荏胡麻(えごま)を搾って油をとったのが、わが国での製油の始まりで、宮廷や神社で使われる油はもちろん、日本全国に油を売り歩いたといわれています。

 そのため、「離宮八幡宮」は「油の神様」として知られるようになり、今でも当時を偲ばせる「油祖の像」が参道から参拝する人を迎えています。

〒618-0071 京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字西谷21-1

離宮八幡宮のホームページ
http://www.page.sannet.ne.jp/rikyu-hachiman/
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