植物油なんでも質問箱
 今年度、当協会のホームーページ「pichi pichi!」へ寄せられたお問い合わせの中から、特にみなさんの関心が高かったと思われるものをピックアップし、ご回答いたします。

質問1)賞味期限が過ぎている油(未開封)は食べることはできますか?また、油の処分方法は?

 容器包装の開かれていない製品(未開封)が表示された方法に従って保存された場合、食用油の標準的な賞味期限は下記の期間を一応の目安として、各製造者が設定しています。また、「開封後は1~2ヶ月でお使い下さい」との表示のものもあり、各製造者は若干の余裕をみておりますが、期限内でご賞味を頂きますようご留意を頂きたいと思います。
     ○缶・着色ガラス瓶・紙容器   約2年
     ○透明ガラス瓶         約1.5年
     ○プラスチック容器       約1年

油の処分としては、以下の方法が一般的です。
(1)古新聞、ボロ布にしみこませ、ポリ袋に入れて生ゴミと一緒に出す。
(2)油固め剤等を用いて生ゴミと一緒に出す。
ちなみに、業務用のレストラン等からの廃食用油は、専門の業者が定期的に廃棄物として回収しています。回収されたものは、次のようなものに有効利用されています。
(1)石鹸、その他脂肪酸の原料
(2)燃料として化石燃料の代替
(3)飼料への添加

なお、一般家庭における環境問題等を考えますと、廃食用油として処分することにならないよう、「使い切る」ことが賢明であろうと考えております。

質問2)食器やプラスチック製の弁当箱の油汚れが落ちにくいのは何故ですか?

 油脂はいろいろなものに付着しやすい性質を持っています。そのため、以前はペンキの素材に多く使われていたほどです。従って油は親水性の表面に付着しないとはいえず、たとえばガラスでも付着します。
 問題の落ちにくさの点ですが、水で洗っている限り、水に溶ける(溶けないのですが)より食器に付いている方が安定していますから、なかなか取れないのです。洗剤を沢山使うとか、クレンザーで擦り取れば離れます。素材でみても陶器と比べて金属の方が親油性がありますが、大きな違いは無いようです。
 しかし、プラスティックは金属よりもっと親油性があります。従って、洗う水と油の関係以上に油はプラスティックに付着します。最初のうち落ちやすいのは、容器の表面が滑らかであり、油との親和性が緩いからです。一度表面が粗くなったり、表面に油が付くと、油との親和力が極めて大きく働くようになり、油が離れにくくなるのです。
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