一般社団法人 日本植物油協会 社団法人日本植物油協会は、日本で植物油を生産している企業で構成している非営利の業界団体です。

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新会長就任ご挨拶

今村隆郎

 一般社団法人日本植物油協会は、平成24年5月15日に通常総会を開催し、新しい役員を選任し、日清オイリオグループ株式会社代表取締役社長の今村隆郎が新会長に就任いたしました。
 今村新会長より、皆様へご挨拶を申し上げます。

 一般社団法人日本植物油協会の会長に就任いたしました日清オイリオグループの今村隆郎でございます。
 日本植物油協会は、昭和37年(1962年)に「日本油脂協会」として発足し、本年で50周年を迎えました。この記念すべき年に、会長に就任いたしましたのも何かの縁かと存じます。
 50年という歳月は、悠久の歴史において大変短い時間の経過に過ぎないものでありますが、そのただなかにいた人達にとりましては、波乱に満ちた日々の連続でありました。私どもの先人は、協会に結集して日本の製油業の発展のため懸命に努力してまいりました。私は、先人の足跡に感謝申し上げますとともに、その足跡を更に発展させ、後代に継承させていくことが、私に与えられた最も重要な責務と心得ておりますことを先ず申し述べたく存じます。

 この50年の間に、内外の製油事業を取り巻く環境は激変をいたしました。
国際的な油糧種子市場において、アメリカの大豆が圧倒的にリードした時代が過ぎ、パーム油生産国と南米の大豆生産国が台頭し、これらの国々の競争が、油糧種子と植物油の安定供給に貢献いたしました。
 一方、需要面では、中国という巨大な消費市場が登場し、その他の新興経済国においても、植物油の需要は急速に増大しています。また、バイオ燃料という新たなポテンシャルを有する需要が登場いたしました。そして、これらの需要の増加によって油糧種子と植物油の国際市場は恒常的にタイト感を強めるものへと変化いたしました。
 また、需給のみならず、世界経済の動向、投機資金の流入、石油などのエネルギー需給との同調なども、市場を決定する要因として登場する時代となりました。
 社会経済の変化は、速度を速めるだけではなく、世界で同時的に多発するという傾向を強めております。この目まぐるしい変化に即座の対応をしなければ取り残される宿命が待ち受けております。私どもは、これまで以上にアンテナの位置を高くし、その性能の向上を図らねばなりません。

 日本植物油協会に集う会員のすべては、このような思いをもって、これからも製油産業の発展のため精進し、消費者、顧客の皆様に安全で高品質の植物油を、安定してお届けする努力を重ねてまいります。
 また、当協会はこの4月1日から「一般社団法人日本植物油協会」として新生発足することとなりましたが、これまでに培いました経験をもとに、有益な情報の発信や植物油に関する知識の普及に努め、皆様のお役にたてる組織として運営してまいりたく存じます。
 このホームページは、皆様と製油業界を結ぶ大切な場所でございます。これからも、皆様の叱咤激励をいただきつつ、紙面の質的向上に努めてまいります。
 これからも、日本植物油協会、そして日本の製油業界に、皆様のご指導とご交誼を賜りますことをお願い申し上げ、会長就任のご挨拶といたします。

 
平成24年5月吉日
一般社団法人日本植物油協会
会長 今 村 隆 郎