協会組織概要

復興に邁進する年 ― 平成24年の幕開けに当たって ―


平成24年元旦
(社)日本植物油協会会長
楳  田  純  和

 皆様には、平成24年の幕開けをお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。私ども日本植物油協会会員各社も希望をもって新しい年を迎えました。
 しかし、申し上げるまでもなく、昨年の東日本大震災とそれに続く原子力発電所事故は、想像を超える災事でありました。原子力発電所事故はなお継続中であり、我が国経済社会に様々な影響を及ぼしています。そして、被災地では、懸命に復興に努めているものの苦しい状況の中で厳しい新年を迎えなければなりませんでした。
 他方、経済面に目を転じると、世界の経済は再び同時不況の危機に直面しています。アメリカの経済不安、一時は収束するかに見えたEUにおける信用不安の拡大は、輸出力に依存してきた国々の経済に厳しい影響を及ぼし、この数年間、世界経済の牽引力となってきた中国やインドの経済成長にも陰りが見られるようになりました。
 そして、我が国経済も、大震災の影響を受けるとともに、経済実態を反映しない急速な円高の進行によって国内外市場の消費収縮という深刻な問題に直面することとなりました。
このような環境下で、私は「復興」こそが今年の重要なテーマではないかとの思いを強くするところです。
 まず第一に被災地の復興を目指さねばなりません。あらゆるものに優先する課題して、国を挙げて取組まねばならぬものであり、私どももその支援に労を惜しんではならないと考えます。
 復興の第二は、経済活動の活性化です。円高包囲網という環境下にありますが、第一の復興を成し遂げるためにも達成しなければならない課題です。私ども製油産業は、これに貢献するにはあまりにも微力ではありますが、自己の産業の活性化を図ることが復興につながるのだという信念をもってこの課題に取り組まねばなりません。
 復興の第三は、精神の復興です。被災地の皆様の秩序ある行動は世界に驚嘆と勇気を与えるものでした。私どもも目前の困難にひるむことなく、果敢に挑戦をする精神をもって自己の産業の活性化に取り組まねばならないと考えます。

 製油業界を巡る環境は、この数年間に様変わりの感があります。国内においては、人口の減少と高齢社会の到来という構造的問題が、食品市場の収縮という形で具現化しはじめました。国際市場においては、生産国の油糧原料生産の驚異的な増加にもかかわらず、需給逼迫が基調となるに至りました。また、WTOの休眠状態が続く中でTPP構想が浮上し、世界の経済・貿易市場は ブロック化の方向を指向しているかのごとき様相を呈しています。
 私どもは、これまでの経験だけでは解決しかねる課題や要因に取り囲まれるに至りました。強い精神力だけでこれらを容易に克服できるものではないと認識いたしますが、これらの課題を何としても克服しなければなりません。
私ども自身が自らの足元を見直し、自己の商品の価値を再認識し、混迷する市場に活力を与えうる商品開発に取り組み、これまで以上に顧客及び消費者の皆様のご理解を賜る努力を積むことにより、この閉塞感を必ずや打破出来るものと確信しております。

 日本植物油協会に集う会員企業は、このような意識を持って新年を迎えました。また、本年は日本植物油協会が誕生して満50年を迎える年であります。長きにわたる製油産業の興隆を思い返しますと、あらためて油脂産業にご支援をいただいた皆様に感謝の念を抱くものです。これを、単なる時間の流れとするのではなく、これまで申し述べましたような反転の契機とする気概をもって会員相互が切磋琢磨し、大きく変化する環境変化の中で、日本の製油産業と企業の発展に邁進したいと考えております。本年も皆様の倍旧のご交誼とご指導を賜りますようお願い申し上げます。

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