一般社団法人日本植物油協会は、
日本で植物油を製造・加工業を営む企業で構成している非営利の業界団体です。

植物油の道

日本の植物油事情

(2)日本で流通する植物油

 日本では多数の植物油とその加工品が流通しています。それらの供給は、次の方法で行われています。
  【1】油糧種子等の原材料から粗油を採取して、精製工程を経て最終製品を製造する。
  【2】海外から粗油を輸入し、精製して最終製品を製造する。
  【3】海外から精製した油を輸入する。

 国内で流通する植物油と食用油脂について体系的に整理すると、表6の様になります。これらの内、日常的に利用されている植物油は半精製油、精製油及びサラダ油です。しかし、これが全てではありません。精製油やサラダ油は「日本農林規格等に関する法律」(通称、JAS法)によって、油の種類毎に規格が定められています。従って、JAS規格が定められていない植物油は、規格を満たしていても精製油やサラダ油という名称が使用できないので、単に「食用植物油」という名称を用いることになります。

表6 食用油脂の分類
hy06

 これらのほか、業界特有の伝統的名称があります。例えば、赤水(あかみず)とは精製していない菜種油のことを称します。精製装置が十分に普及していなかった頃、国産菜種から製造した菜種油は未精製のまま流通することが一般的で、製品が赤っぽい色をしていたことから、この様な名称で呼ばれました。また、白絞油(しらしめゆ)とは表6の分類にある精製油のことで、赤水に対して白っぽい(無色透明)ことに由来する名称です。
この分類と原材料となる油糧種子の名称とを組み合わせて植物油を分類すると、表7のようになります。

表7 食用植物油の名称
hy07

注:精製油及びサラダ油は、JAS法に基づく名称で厳格な規格が定められている。JAS規格が設定されていない油種はこれらの名称が使用できず、「食用○○油」という表現になる。

注:精製油及びサラダ油は、JAS法に基づく名称で厳格な規格が定められている。JAS規格が設定されていない油種はこれらの名称が使用できず、「食用○○油」という表現になる。

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