2009年度 主婦調査実施の概要

1.植物油の使用状況について

(1)「サラダ油」「ごま油」「オリーブ油」が家庭の定番
― 健康志向の植物油の使用度合いも高まる傾向に ―

 これまでにご使用になったことがある植物油の種類をうかがったところ(複数回答)、今回も「サラダ油」(97.8%)、「ごま油」(95.6%)、「オリーブ油」(91.5%)の3品が上位に並び、次いで「キャノーラ油」(85%)となりました。

 上位3品は、2000年の調査開始以来ずっと90%以上の方から使用したことがあるとのお答えをいただいており、家庭で最も親しまれている植物油となっています。これに対し、「べに花油」「コーン油」を使用していただいた方の割合がかなり低下しています。

 また、「コレステロールが気になる方向けの油」「特定保健用食品認定の油」「脂肪がつきにくいタイプの油」を使用したことがあるとする方の割合も高まっており、主婦の皆様の健康に対する関心が年々高まっていることが見えてきます。

 その他の油はご使用の経験が低くなっていますが、家庭用製品の販売量が少ないことを反映したものでしょう。

*特定保健用食品の油などは「植物油」の定義から外れますが、使い分けの煩雑さを避けるため、3−(2)「健康志向の食用油」以外の項目では、
一律に「植物油」という用語を用いることをご了解願います。

【 図1 植物油の使用経験 】
図1 植物油の使用経験

(2)特保製品の使用が減少

 現在ご使用の植物油については、(1)でみた使用経験と並行した傾向が見られますが、「サラダ油」の使用が減少傾向にあります。このことは、「サラダ油」という品質の油が忌避されたのではなく、製品の種類が多様化するなかで、他のサラダ油規格を持つ油に置き換わっていったものと考えられます。一般にラベルに「サラダ油」と記された製品は、主として菜種油(キャノーラ油)と大豆油を混合したものが主体となっている油です。これに対して、増加する傾向にある「キャノーラ油」は、JAS規格で定められた菜種サラダ油です。ですから、同じサラダ油のなかで、一般的なサラダ油から単品の特徴を主張する油への置き換わりが生じているのでしょう。

 使用経験の傾向と異なる結果が出たのは、いわゆる「健康油」で、わずかではありますが、特定保健用食品(特保)に認定されたすべての食用油の使用が減少するという結果となりました。昨年9月から10月にかけて、特保に認定された特定の食用油について、特保認定の自主失効が行われましたが、このことが特保食品に対する不安を招いたことが影響していると見られます。そのことは、後述します。

【 図2 現在使用している植物油 】
図2 植現在使用している植物油

(3)「味や香り」「健康」「価格」で選ばれる植物油
― 使用目的と油の関係が一層鮮明に ―

 現在使用されている主な植物油(10種類)について、それらを選択された理由(複数回答)についてうかがってみると、平均では「健康に良さそうだから」が52.3%と最も多く、この傾向はこれまでと変わらないものとなっています。そして、「人からもらったから」(23.2%)「価格が安かったから」(21.3%)「おいしく料理ができそうだから」(20.5%)が20%台で並んでいます。

 しかし、これらの理由を油種別にみると、消費者の皆様がどのような基準で、それぞれの油を選んでおられるかが明らかになります。

 「健康」というキーワードで、特定の機能を備えた特保製品が選択されているのは当然と見られますが、特に健康を謳っていないグレープシードオイルを選択した方の70%が「健康」を理由とされていることは少し奇異で、イメージ先行という感じがします。 これに対し「サラダ油」や「キャノーラ油」では、「価格」や「使いやすさ」が主な選択理由になっています。

 また、「ごま油」と「オリーブ油」については、「おいしく料理ができそう」「風味や香りがよいから」が主な選択理由になっていることに加え、「健康」も主要な理由になっていることが特徴的です。

 消費者の皆様が、それぞれの油の特徴をよく知り、購買行動につながっていることは、植物油を供給する側にとっても心強いことであると考えています。

【 図3 現在使用している植物油の使用理由 】
図2 現在使用している植物油の使用理由
注:調査で、30名以上の方が使用していると答えられた食用油についての比較


(4)年代で異なる購入の動機
― 20代〜30代は「価格重視」、50代〜60代は「健康重視」―

 次に、植物油を購入する時に重視される事項(複数回答)では、「価格」(77.7%)「健康に良さそうなもの」(67.6%)が圧倒的であるという傾向は変わりがありませんでした。

 これらを年代別に見ると、20代〜30代では「価格」を重視される傾向が強く示されているのに対し、50代〜60代で「健康に良さそうなもの」を重視する傾向が強まることもこれまでと変わりがありませんでした。特に、年齢を重ねるにつれ、「国産」「賞味期限」「原料」などにも注意を払っておられることが示され、商品の性質をしっかりと見極められていることが分かります。製品の表示は、製品の性質をお客様にお伝えする私どもからの大切なメッセージでありますので、このように表示を確かめて購入いただくことは、私どもにとりましてもありがたい示唆であると受け止めています。


【 図4 植物油の購入時に重視される事項 】
図4 植物油の購入時に重視される事項
【 図5 年齢層別に見た植物油の購入時に重視される事項 】
図5 年齢層別に見た植物油の購入時に重視される事項

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