タイトル
 (社)日本植物油協会では、毎年、業界の10大ニュースを選定しています。この選定は、植物油業界と関わりの深い業界紙の皆様の投票で行われているものです。

 本年は、次表のとおり、第10位にランクされた事項が2点ありましたため、11大ニュースとなりました。これらは、単に業界に生じた問題を示すものではなく、製油業界がどのような状況におかれていたかを端的に示すものです。

 解説をするスペースがありませんが、第1位から第3位に選定された事項は、共通した問題を示しています。つい2年前(平成15年)、私どもは400万トンを超す大豆を圧搾していましたが、わずか2年間で圧搾数量が100万トン(25%)も減少したことになります。このため、大豆ミール需要に応えるため150万トンを超える輸入が必要になりました。私ども植物油業界にとりまして、大変な出来事でありました。

 平成18年の10大ニュースはどのようになるのか、期待と不安が入り混じっているところです。


順位 項  目
1 大豆圧搾数量更に減少し、300万トン余に。国内搾油量は5%近い減産
2 大豆ミール輸入、史上最高の150万トン超え
3 増加が続く大豆油、菜種油の輸入、パーム油輸入も着実に増加
4 合併2企業、健全な市場形成にまずは順調な滑り出し
5 世界の大豆、菜種豊作も、中国の需要拡大、バイオジーゼル需要急増等で、国際相場は高値維持
6 石油高で、世界のバイオジーゼル原料として植物油需要高まる。EUでは250万トンに達する見込み
6 石油高、ハリケーン被害でミシシッピー川のはしけ(艀)はじめ輸送費急上昇、製油企業の原料取得価格を押し上げ
8 オイルバリューがかってない上昇、世界的に高油価が浸透
9 2005年のカナダ産菜種生産、史上最高の960万トン超の予測
10 中国植物油協会、中国の大豆搾油能力が7,000万トンを超えるとの調査結果を公表
10 食用油大手3社の中期経営計画仕上げの段階に、焦点は次期戦略へ
次点 鳥インフルエンザ世界に蔓延。ミール需要への影響懸念


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