第70回国際搾油業者協会(IASC)世界大会、京都で開催!
~日本植物油協会の国際活動~

 世界の植物油業界団体が加盟する国際搾油業者協会(International Association of Seed Crushers/通称;IASC)の世界大会が、10月20日(火)から23日(金)の4日間京都の国立京都国際会館で開催されます。
 IASC世界大会には、世界の植物油業界の代表だけではなく、油糧原料の生産から製品の流通・販売に至るまでの植物油に関する全ての産業界の方々が一堂に会し、関係産業界の経済発展や技術の向上を目的に、講演やディスカッションをはじめ、最新の情報交換や論議が行われます。
 この場で論議されたテーマは、それぞれの国の植物油の生産・貿易・経済政策に深い関わりを持っており、各国の政策に反映されることも珍しくありません。ここ5~6年の間の主要テーマは、油糧種子・植物油の貿易政策に関するものとなっています。
 日本の植物油業界は、海外に原料供給を依存し、その生産物の市場が主として国内であるのに対し、IASCに加盟する国の多くは、原料・製品双方の生産・輸出国です。そのため、貿易政策はもっとも重要な問題の一つというわけです。今大会も、WTO交渉開始年である1999年を目前とする時期の開催ということもあり、講演の内容は貿易政策や世界の食料需給に関するものが多くなっています。
 世界大会が前回日本で開催されたのは1972年で、今回はそれ以来26年ぶりの日本での開催となります。また、開催地の京都は、実は日本の製油技術の発祥の地で、製油業の歴史において重要な役割を担ってきた土地。京都市の南部にある山崎離宮八幡宮は “油祖神”として製油業者の厚い信仰の対象にもなってます。第70回という記念すべき大会がそんな油ゆかりの地で開催されることは意味深いことです。事務局を務める日本植物油協会では、世界大会が円滑に運営・進行されるよう、組織委員会を構成し、入念に準備を進めてきました。活発で熱い論議が交され、世界の植物油業界や参加した人々にとって実りの多い大会となることを願ってやみません。
 
■国際搾油業者協会(IASC)とは IASCは、ヨーロッパの搾油業界が中心となり、製油技術の向上と製油業の近代化を推進することを目的として1910年に結成されました。日本植物油協会と同様の世界各国の製油団体が加盟していて、現在は国別団体29、地域団体(EU)1、巨大企業会員3の計33団体で構成されています。
 食品産業の国際団体はいくつかありますが、国連の下部組織や国際協定に基づいて政府の関与の下に構成されたものが多く、民間の業界団体のみで構成されているIASCは、珍しい存在といえるでしょう。
第70回国際搾油業者大会(京都会議)
ビジネスセッションプログラム
於;国立京都国際会館
10/20(火) 19:30 歓迎レセプション
10/21(水) 9:30 開会式 日本植物油協会会長 歓迎の辞 嶋 雅二
      京都府知事 歓迎の辞 荒巻 禎一氏
      IASC会長 謝辞 Raja Alias氏
      農林水産大臣 祝辞 中川 昭一氏
  10:30 IASC会長活動報告 Raja Alias氏
  11:00 講演 「環太平洋経済圏の今後の発展における日本の役割」
      三菱総合研究所顧問 田中 努氏
10/22(木) 8:30 講演 「世界食料自給見通し」
      Rabobank副総裁 Henk Visser氏
  9:30 講演 「アジア 太平洋地域における最近の経済危機がもたらすもの」
      Chairman,Tourreau Foundation Michacl Dobbs-Higginson氏
  10:30 IASC副会長(6名)によるパネル討議
      アルゼンチン製油協会会長 Raul Padilla氏
      ブラジル製油協会会長 Sergio Barroso氏
      アメリカ製油協会前会長 Sheldon Hauck氏
      ヨーロッパ製油団体連合会長 Carl Hausman氏
      マレーシアパーム生産者協会会長 Abdulleh Yusoff氏
      日本植物油協会副会長 秋谷 淨惠
      (司会)IASC会長 Raja Alias氏
  11:45 講演 「先物取り引きを通じたリスク・マネジメント」
      シカゴ商品取引所 Peter Donnelly氏
10/23(金) 8:30 講演 「EU拡大とWTO政策が今後のヨーロッパ農業に及ぼす影響」
      ヨーロッパ製油団体連合会長 Carl Hausman氏
  9:15 講演 「南北アメリカにおける油糧種子部門の展望」
      Guilherme Dias教授
  10:15 講演 「国民1人当りGNPと蛋白質および油脂の消費パターン関連計量 経済分析
      マレーシア海運研究所長 Mak Joon Nam氏
  11:00 講演 「増えゆく世界の食料需要にどう応えるべきか」
      駐日アメリカ大使 Thomas Foley氏
  11:45 閉会式 新副会長の選出
ロンドン大会(2000年5月)への歓迎の辞(イギリス代表)
IASC会長 閉会の辞
  • 報道関係の方による上記ビジネスセッション(10/21~23;午前開催)の取材は可能です。
    取材をご希望の方は、事前に事務局に申し込みの上、当日会場受付にお越しください。
  • 大会の公用語は英語ですが、日英同時通訳があります。
  • 大会または講演者に関し、特別の記者会見は予定しておりません。個別取材については、事前に事務局にご相談ください。
《第70回国際搾油業者大会(京都会議)に関するお問い合わせ先》
(社)日本植物油協会 担当;神村、閑野 TEL.03-3271-2705
開催期間中は下記でも受け付けます。
国立京都国際会館内 大会事務局 TEL.075-705-1234(代)内線2520~1
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